
認可保育所とは、児童福祉法に基づき、国が定めている施設の基準を満たし、都道府県知事に認可された保育施設のこと。
具体的な基準としては、施設の広さ(子ども一人に対して3.3平米)や保育士などの職員数、給食の設備や防火管理、衛生管理の指針などが挙げられます。
認可保育所では、保護者が仕事や病気などの理由によって保育ができない場合に、0歳〜小学校就業前の子どもを預かり保育します。大別すると、区市町村が運営している公立保育所と、社会福祉法人などで運営される民間保育所(私立)があり、いずれも公的補助によって運営されています。
認可保育園には公的な資金補助があるため、保育料は比較的安価。ただし、親の所得や子どもの年齢よって保育料が変動します。
また、延長保育や一時保育などの個々の要望については、国の規定にしたがって運営されているため、応えられないケースもあります。
この他、小規模認可保育所や夜間認可保育所といった形態もあり、いずれも児童福祉施設の最低基準に適合していることによって設置・運営が国により許可されています。
認可保育所を利用するためには、該当の区市町村に在住している・在勤してる・在学しているなど、いくつかの条件を満たしている必要があります。
認可保育所のメリットとしては、主に以下のような点が挙げられます。
- 有資格の保育士の数が決まっている(認可外などと比較すると保育士が多い)
- 保育料は、認可外と比較すると安い(月額で無料〜7万円程度。区市町村により異なる)
- 遊具の種類や数、園庭などの環境設備が充実している
- 常駐の看護士や調理士、栄養士といった専門の職員が多い
- 定期的な健康診断が義務付けられている
- 疾病対策が徹底している。インフルエンザなど、流行性の病気を発症した園児が出ると、別室に隔離(保護)され、教室内の消毒などが行われる
- 0歳児だけの保育室を備えている施設が多い
- 親の所得、ひとり親家庭など、事情によっては入園が優先される
認可保育所は、運営する区市町村により、制度の細かな点に違いがあります。
たとえば、兄弟姉妹を同じ保育所に預けられる仕組みを備えている自治体もあります。
公立の保育所の従業員は公務員となるため、認可保育所の職員は全般に経験豊かで、同じ施設に長く勤める人材が多いという点も魅力です。
また、年齢ごとのクラス分けがなされているので、年齢に応じたきめの細かな保育が期待できます。
当の子どもにとっては、同年代の友だちとの付き合い方を自然に学べ、集団行動が身につくという点が魅力です。
